
幼い頃に童話で読んでから、「一度でいいから食べてみたい!」と、誰もが憧れるお菓子の家。
クリスマスが近づき憧れは募るものの、なかなか売っていないし、かと言って手作りするのはもっと大変・・・。
作る前からその手数の多さにやる気を削られてしまいます。
そこで、面倒な手順は市販のお菓子におまかせして、一番魅力的な組み立てと飾り付けだけを楽しんでみてはいかがでしょうか?
お菓子メーカー各社から便利なキットも出ていますが、折角なら好きなお菓子をふんだんに盛り込みたい!
そんな願いを叶えるべく、シンプルなベースの家を考案しました。
この家は、建ててしまえば後は好きなお菓子を好きなように飾り付けられ、家族やパーティーの人数に合わせて大きさを調整することもできる優れもの。
子どもと一緒に取り組む時の注意点や、失敗しないための一工夫など、「お菓子の家」作りのハードルをぐっと下げるアイデアをご紹介します!

まずは、ベースとなる家の材料に使うお菓子の選び方から。
今回ご紹介する家は、後からお菓子を貼り付けて仕上げるので、ベースの素材はシンプルかつ、できるだけ甘さ控えめのものを選ぶのがポイントです。
筆者が色々と試した結果、板状で単体でも自立し、接着面が平らで甘さが控えめな「ウエハース」が、家の材料に最適でした!
色々な形のものが販売されていますが、手順を少なくするためには、一般的な長方形で5ミリ程度の厚みがあるものがおすすめ。
続いて、接着にはチョコレートかアイシングを使用するレシピがとほとんどですが、子どもと一緒に作るとなると、どちらも温度や濃度の調整が必要で、取り扱いに苦戦しがち…。
そんなママ達の救世主「チョコペン」が、100均で購入できます!
最近では定番のミルクとホワイトに限らず、色とりどりのチョコペンが揃っていて、多少はみ出したり垂れてしまっても、かわいらしいアクセントに。
カラフルなアイシングペンもありますが、残念ながらこれは接着には向かないため、飾り付けの時に使いましょう。
早く飾り付けしたい子どもの好奇心に応えるには、とにかくベースの家を早く確実に組み立てることが重要です。
自立できるウエハースならでは、接着のチョコが乾くのを待たずに、立てたまま組み立てられる、画期的な方法をご紹介します!
(※チョコペンは室温24℃で4〜5分で固まります。高温多湿な時期や暖房の近くでは、接着に時間がかかり作業が滞ることがあります。)
〈新しいお菓子の家(ベース)の作り方〉(3〜4人用)
◆用意するもの
◆準備しておくこと
① 保温マグに50℃のお湯を入れ、チョコペンを浸して柔らかくしておく。
(なければコップでも。ただし保温性がないので、湯が冷めてきたら入れ直すか軽くレンチンする。)
② 作業台の大きさに合わせてテーブルクロスを広げ、端をつまんで立ち上げたら、クリップか洗濯ばさみで数カ所を止め、淵を作って内側に倒しておく。
(こうしておくと、ウエハースのくずや飾り用の小さなお菓子が床に落ちず、後片付けが楽チン!作業風景の撮影の写り込みもおしゃれに演出できる。)
◆作り方
① ウエハースの長い方の側面にチョコペンを一筋絞り、上から見て「(鍵かっこ)の形になるように、もう1枚貼り合わせ、同じものを4組作る。
② ①で作ったものを、前面と背面に向く側が長くなるように四つ角に配置する。
③ まず、前面と背面の各2組の間にウエハースを1枚ずつ接着する。
※ドア部分を切り抜く場合は、前面のみ横1/3の長さで切ったウエハースを、天井側に来るように挟み込んで接着する。
接着強度が落ちるため、平に置いて接着し、チョコが固まってから他のパーツとくっ付ける必要があり、急ぐ場合は③の前面にドアに見立てた板チョコを貼り付ける方法もある。
残り2/3の扉は、飾り付け後に少し開いた角度で取り付ける。
④ 両側面には2枚ずつ接着し、終わりに背面と接着して四角い枠にする。
⑤ ウエハース2枚を横長に置き、それぞれ上の辺の中心と下の両角を結ぶ三角形になるようにカッターで切る。
⑥ ⑤を前面と背面のウエハースの上に接着し、三角屋根の形にする。
⑦ ⑥でできた家の上側の断面全てに、たっぷりとチョコを絞り、前面側にウエハースの幅1/2分の軒ができるように、ウエハース2枚を三角形に乗せる。
⑧ ⑦で乗せた屋根の断面にもチョコを絞り、左右4枚ずつ接着する。
⑨ 補強のため、左右の屋根が接している中心部分にもチョコペンを絞っておく。
これでベースの家は完成!
家を大きくしたい時は、前面と背面の大きさは変えずに、長家のように側面と屋根を延ばせばOK!

いよいよお楽しみの飾り付けです!
屋根には、太めのスティック状ビスケット菓子や、豪快に1枚貼り付けられる板チョコが使いやすく、逆に垂直に貼り付ける壁には、重くて大きいお菓子よりも一口サイズのものが向いています。
小ぶりなプレッツェルやフィンガービスケットを使うと、自然な木の風合いに。
トッピングで特に注目したいのが、色も形も多種多様なグミ!
玄関アプローチに玉砂利のように敷き詰めたり、絶妙な透明感を活かして、窓として壁に貼り付けたりと、形状に合わせて大活躍です。
材料の買い出しに行く前に、色、季節、行事など、テーマをひとつ決めておくと、家全体に統一感が出ておすすめです。
例えばクリスマス用なら、ホワイトチョコやわたあめ、マシュマロなどを使い、全体を白っぽくまとめて雪景色を演出しても♪
仕上げに、アイシングペンやトッピングで赤と緑を足して、キラキラ素材のアラザンや金平糖を飾れば、一気にクリスマス感が出てきます。
是非家族やお友達とお気軽に、一年のシーンに合わせてオリジナル溢れる「お菓子の家」を作ってみてください。